7 generations walk

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ウォーカーの感想  /

和田 直

 

 “Ho‘oponopono(ホ‘オ ポノポノ: ごめんなさい。許してください。ありがとう。愛してます。)”というハワイ先住民の浄化の教えがある。昨年、友だちに教えてもらってから何度となく口を突くことがあった。しかし、walkの間ほど毎度のように出てきたことはなかったように思う。

 

 今回は、ここでの生活をまわしながら、行ったり来たり10日ばかりの参加となった。だから、戻る度に、いつもの生活とwalkとのgapを実感し、いかに自分は雑事や不安に囚われているか突きつけられる思いがした。これまでの自分にさようなら、でも全部愛してます、そう心に唱えて。

 

 Walkで、「懐かしい未来」という言葉も教えてもらった。それは、真の持続可能性と幸せを実現する、もうひとつの未来であり、walkで掲げた7世代先のvisionでもある。ただ歩く、そして衣食住はなるだけ最小限に近くととのえることで、暮らし一つひとつをしっかり受け止め感謝することを学んだ。

 

 さらに、歩く速度でしか気付くことのできない感覚が呼びさまされ、大きな目で自分のいのちを確かめることができた。いかにスピード社会で飼いならされていると内なる時間を失ってしまうのか痛感した。一粒の種が、太陽の光を浴び水を吸い上げ土のなかでぬくぬくと育ち、花を咲かせ実を結ぶ間にも、虫や鳥をはじめ多くの作用があって、いのちの奇跡が産み出される。そのいのちの循環こそ、人が文明とともに記憶のかなたに追いやってしまった時の感覚であるかもしれない。だから、これからは、この流れに調和するように暮らしをつくっていくことが大切であるように思う。

 

 自然の痛みは人間の痛みでもある。Walkで体がおぼえた感覚は、そんな自然と人間を区別してしまった言葉の無意味さを突き付けた。自由と不自由にも境界はないほど見えない力に委ねられている一人ひとりの生と死は、たくさんの気づきと喜び、感謝にあふれているにちがいない。

 

 歩いたことで、いろんな人と出会えたことで、日常で見落としてしまいがちな小さな幸せを育む喜びを知った。本当に、ありがとう。